■00 六十四卦「下経 三十四卦」目次
▼下経三十四卦
31.沢山咸 32.雷風恒 33.天山遯 34.雷天大壮35.火地晋 36.地火明夷 37.風火家人 38.火沢睽
39.水山蹇 40.雷水解 41.山沢損 42.風雷益
43.沢天夬 44.天風姤 45.沢地萃 46.地風升
47.沢水困 48.水風井 49.沢火革 50.火風鼎
51.震為雷 52.艮為山 53.風山漸 54.雷沢帰妹
55.雷火豊 56.火山旅 57.巽為風 58.兌為沢
59.風水渙 60.水沢節 61.風沢中孚 62.雷山小過
63.水火既済 64.火水未済
■00 六十四卦「下経 三十四卦」目次
■0x.下経三十四卦について
易経六十四卦における、下経三十四卦の一覧になります。 下経三十四卦は、沢山咸、雷風恒、天山遯、雷天大壮、火地晋、地火明夷、風火家人、火沢睽、水山蹇、雷水解、山沢損、風雷益、沢天夬、天風姤、沢地萃、地風升、沢水困、水風井、沢火革、火風鼎、震為雷、艮為山、風山漸、雷沢帰妹、雷火豊、火山旅、巽為風、兌為沢、風水渙、水沢節、風沢中孚、雷山小過、水火既済、火水未済の三十四卦になります。
易経六十四卦は、伏羲が考案したとされる八卦を上下に配置したもとなります。 自然事象を表した八卦が組み合わさることにより、様々な事象が表現されるのが六十四卦の背景となります。
現行の易経は、上経と下経の二編に分かれ、上経では三十卦、下経では三十四卦について解説されています。
六十四卦の解説は、卦の象意について記述する卦辞と、卦を構成する6本の爻位の象意を説明する384の爻辞から成ります。
※乾・坤のみにある「用九・用六」を加えて数えるときは386となります。
▼下経 三十四卦
沢山咸、雷風恒、天山遯、雷天大壮、火地晋、地火明夷、風火家人、火沢睽、水山蹇、雷水解、山沢損、風雷益、沢天夬、天風姤、沢地萃、地風升、沢水困、水風井、沢火革、火風鼎、震為雷、艮為山、風山漸、雷沢帰妹、雷火豊、火山旅、巽為風、兌為沢、風水渙、水沢節、風沢中孚、雷山小過、水火既済、火水未済
■0x.下経三十四卦について
■31.沢山咸(15)
六十四卦「沢山咸」の基本的な意味と背景の解説になります。 咸卦は、上卦(外卦)「兌 」下卦(内卦)「艮 」で構成されます。
互卦は「天風姤 (05)」、錯卦は「山沢損 (50)」、綜卦は「雷風恒 (29)」、六十干支は「丁酉」となります。
初爻変は「49: 沢火革(11)」、二爻変は「28: 沢風大過(13)」、三爻変は「45: 沢地萃(16)」、四爻変は「39: 水山蹇(47)」、五爻変は「62: 雷山小過(31)」、上爻変は「33: 天山遯(07)」となります。
▼31:沢山咸の図象
解説 | 沢山咸 之卦 |
60干支 | 34 : 丁酉 47 |
上爻変 | 33: 天山遯(07) |
五爻変 | 62: 雷山小過(31) |
四爻変 | 39: 水山蹇(47) |
三爻変 | 45: 沢地萃(16) |
二爻変 | 28: 沢風大過(13) |
初爻変 | 49: 沢火革(11) |
▼沢山咸 卦辞
■沢山咸(たくざんかん):
「咸、亨。利貞。取女吉。」
かんは、とおる。ただしきによろし。じょをめとるはきちなり。
▼沢山咸 初爻 爻辞
■沢山咸 初爻
「初六、咸其拇。」
そのおやゆびにかんず。
▼沢山咸 二爻 爻辞
■沢山咸 二爻
「六二、咸其腓。凶。居吉。」
そのこむらにかんず。きょうなり。おればきちなり。
▼沢山咸 三爻 爻辞
■沢山咸 三爻
「九三、咸其股。執其随。往吝。」
そのこむらにかんず。とりてそれにしたがう。ゆけばりんなり。
▼沢山咸 四爻 爻辞
■沢山咸 四爻
「九四、貞吉悔亡。憧憧往来、朋従爾思。」
ただしければきちにしてくいほろぶ。しょうしょうとしておうらいすれば、とものみなんじのおもいにしたがう。
▼沢山咸 五爻 爻辞
■沢山咸 五爻
「九五、咸其晦。无悔。」
そのせじしにかんず。くいなし。
▼沢山咸 上爻 爻辞
■沢山咸 上爻
「上六、咸其輔頬舌。」
そのほきょうぜつにかんず。
■31.沢山咸
■32.雷風恒(29)
六十四卦「雷風恒」の基本的な意味と背景の解説になります。 恒卦は、上卦(外卦)「震 」下卦(内卦)「巽 」で構成されます。
互卦は「沢天夬 (09)」、錯卦は「風雷益 (36)」、綜卦は「沢山咸 (15)」、六十干支は「庚午」となります。
初爻変は「34: 雷天大壮(25)」、二爻変は「62: 雷山小過(31)」、三爻変は「40: 雷水解(30)」、四爻変は「46: 地風升(61)」、五爻変は「28: 沢風大過(13)」、上爻変は「50: 火風鼎(21)」となります。
▼32:雷風恒の図象
解説 | 雷風恒 之卦 |
60干支 | 7 : 庚午 34 |
上爻変 | 50: 火風鼎(21) |
五爻変 | 28: 沢風大過(13) |
四爻変 | 46: 地風升(61) |
三爻変 | 40: 雷水解(30) |
二爻変 | 62: 雷山小過(31) |
初爻変 | 34: 雷天大壮(25) |
▼雷風恒 卦辞
■雷風恒(らいふうこう):
「恒、亨。无咎。利貞。利有攸往。」
こうは、とおる。とがなし。ただしきによろし。ゆくところあるによろし。
▼雷風恒 初爻 爻辞
■雷風恒 初爻
「初六、浚恒。貞凶。无攸利。」
つねにふかくす。ただしけれどもきょうなり。よろしきところなし。
▼雷風恒 二爻 爻辞
■雷風恒 二爻
「九二、悔亡。」
くいほろぶ。
▼雷風恒 三爻 爻辞
■雷風恒 三爻
「九三、不恒其徳。或承之羞。貞吝。」
そのとくをつねにせず。あるいはこれがはぢをすすむ。ただしけれどもりんなり。
▼雷風恒 四爻 爻辞
■雷風恒 四爻
「九四、田无禽。」
かりにしてきんなし。
▼雷風恒 五爻 爻辞
■雷風恒 五爻
「六五、恒其徳貞。婦人吉、夫子凶。」
そのとくをつねにしてただし。ふじんはきちなれど、ふしはきょうなり。
▼雷風恒 上爻 爻辞
■雷風恒 上爻
「上六、振恒。凶。」
つねをふるう。きょうなり。
■32.雷風恒
■33.天山遯(07)
六十四卦「天山遯」の基本的な意味と背景の解説になります。 遯卦は、上卦(外卦)「乾 」下卦(内卦)「艮 」で構成されます。
互卦は「天風姤 (05)」、錯卦は「地沢臨 (58)」、綜卦は「雷天大壮 (25)」、六十干支は「乙酉」となります。
初爻変は「13: 天火同人(03)」、二爻変は「44: 天風姤(05)」、三爻変は「12: 天地否(08)」、四爻変は「53: 風山漸(39)」、五爻変は「56: 火山旅(23)」、上爻変は「31: 沢山咸(15)」となります。
▼33:天山遯の図象
解説 | 天山遯 之卦 |
60干支 | 22 : 乙酉 46 |
上爻変 | 31: 沢山咸(15) |
五爻変 | 56: 火山旅(23) |
四爻変 | 53: 風山漸(39) |
三爻変 | 12: 天地否(08) |
二爻変 | 44: 天風姤(05) |
初爻変 | 13: 天火同人(03) |
▼天山遯 卦辞
■天山遯(てんざんとん):
「遯、亨。小利貞。」
とんは、とおる。しょうはていなるによろし。
▼天山遯 初爻 爻辞
■天山遯 初爻
「初六、遯尾。厲。勿用有攸往。」
とんびなり。あやうし。ゆくところあるにもちうるなかれ。
▼天山遯 二爻 爻辞
■天山遯 二爻
「六二、執之用黄牛之革。莫之勝説。」
これをとらうるに、こうぎゅうのかわをもちう。これをあげてとくものなし。
▼天山遯 三爻 爻辞
■天山遯 三爻
「九三、係遯。有疾厲。畜臣妾吉。」
とんにつながる。やまいありてあやうし。しんしょうをやしなうにはきちなり。
▼天山遯 四爻 爻辞
■天山遯 四爻
「九四、好遯。君子吉、小人否。」
よみすれどものがる。くんしはきち、しょうじんはしからず。
▼天山遯 五爻 爻辞
■天山遯 五爻
「九五、嘉遯。貞吉。」
よくのがる。ただしければきちなり。
▼天山遯 上爻 爻辞
■天山遯 上爻
「上九、肥遯。无不利。」
ゆたかにのがる。よろしからざるなし。
■33.天山遯
■34.雷天大壮(25)
六十四卦「雷天大壮」の基本的な意味と背景の解説になります。 大壮卦は、上卦(外卦)「震 」下卦(内卦)「乾 」で構成されます。
互卦は「沢天夬 (09)」、錯卦は「風地観 (40)」、綜卦は「天山遯 (07)」、六十干支は「己巳」となります。
初爻変は「32: 雷風恒(29)」、二爻変は「55: 雷火豊(27)」、三爻変は「54: 雷沢帰妹(26)」、四爻変は「11: 地天泰(57)」、五爻変は「43: 沢天夬(09)」、上爻変は「14: 火天大有(17)」となります。
▼34:雷天大壮の図象
解説 | 雷天大壮 互卦 錯卦 綜卦 |
卦名 | 雷天大壮 (大壮) |
読み | らいてんたいそう |
上卦 | 震雷 震木 |
下卦 | 乾天 乾金 |
互卦 | 43 : 沢天夬 (09) |
錯卦 | 20 : 風地観 (40) |
綜卦 | 33 : 天山遯 (07) |
解説 | 雷天大壮 之卦 |
60干支 | 6 : 己巳 28 |
上爻変 | 14: 火天大有(17) |
五爻変 | 43: 沢天夬(09) |
四爻変 | 11: 地天泰(57) |
三爻変 | 54: 雷沢帰妹(26) |
二爻変 | 55: 雷火豊(27) |
初爻変 | 32: 雷風恒(29) |
▼雷天大壮 卦辞
■雷天大壮(らいてんたいそう):
「大壮、利貞。」
たいそうは、ただしきによろし。
▼雷天大壮 初爻 爻辞
■雷天大壮 初爻
「初九、壮于趾。征凶。有孚。」
あしにさかんなり。ゆけばきょう。まことあり。
▼雷天大壮 二爻 爻辞
■雷天大壮 二爻
「九二、貞吉。」
ただしければきちなり。
▼雷天大壮 三爻 爻辞
■雷天大壮 三爻
「九三、小人用壮、君子用罔。貞厲。羝羊触藩羸其角。」
しょうじんはそうをもちい、くんしはもうをもちう。ただしけれどもあやうし。ていようまがきにふれて、そのつのをくるしましむ。
▼雷天大壮 四爻 爻辞
■雷天大壮 四爻
「九四、貞吉。悔亡。藩決不羸。壮于大輿之輹。」
ただしければきちなり。くいほろぶ。まがきひらけてくるしまず。たいよのとこしばりにさかんなり。
▼雷天大壮 五爻 爻辞
■雷天大壮 五爻
「六五、喪羊于易。无悔。」
ひつじをえきにうしなう。くいなし。
▼雷天大壮 上爻 爻辞
■雷天大壮 上爻
「上六、羝羊触藩、不能退、不能遂。无攸利。艱則吉。」
ていようまがきににふれ、しりぞくあたわず、すすむことあたわず。よろしきところなし。くるしめばすなわちきちなり。
■34.雷天大壮
■35.火地晋(24)
六十四卦「火地晋」の基本的な意味と背景の解説になります。 晋卦は、上卦(外卦)「離 」下卦(内卦)「坤 」で構成されます。
互卦は「水山蹇 (47)」、錯卦は「水天需 (41)」、綜卦は「地火明夷 (59)」、六十干支は「乙亥」となります。
初爻変は「21: 火雷噬嗑(20)」、二爻変は「64: 火水未済(22)」、三爻変は「56: 火山旅(23)」、四爻変は「23: 山地剥(56)」、五爻変は「12: 天地否(08)」、上爻変は「16: 雷地豫(32)」となります。
▼35:火地晋の図象
解説 | 火地晋 之卦 |
60干支 | 12 : 乙亥 56 |
上爻変 | 16: 雷地豫(32) |
五爻変 | 12: 天地否(08) |
四爻変 | 23: 山地剥(56) |
三爻変 | 56: 火山旅(23) |
二爻変 | 64: 火水未済(22) |
初爻変 | 21: 火雷噬嗑(20) |
▼火地晋 卦辞
■火地晋(かちしん):
「晋、康侯用錫馬蕃庶、昼日三接。」
しんは、こうこうもちいてうまをたまわることはんしょにして、ちゅうじつみたびせっせらる。
▼火地晋 初爻 爻辞
■火地晋 初爻
「初六、晋如、摧如。貞吉。罔孚、裕无咎。」
しんじょたり、さいじょたり。ただしければきちなり。まこととせらることなけれども、ゆたかなるときはとがなし。
▼火地晋 二爻 爻辞
■火地晋 二爻
「六二、晋如、愁如。貞吉。受茲介福于其王母。」
しんじょたり、しゅうじょたり。ただしければきちなり。このおおいなるふくをそのおうぼにうく。
▼火地晋 三爻 爻辞
■火地晋 三爻
「六三、衆允。悔亡。」
しゅうまことなり。くいほろぶ。
▼火地晋 四爻 爻辞
■火地晋 四爻
「九四、晋如 鼫鼠貞厲。」
しんじょたるせきそなり。ただしけれどもあやうし。
▼火地晋 五爻 爻辞
■火地晋 五爻
「六五、悔亡。失得勿恤。往吉无不利。」
くいほろぶ。しっとくうれうるなかれ。ゆけばきちにして、よろしからざるなし。
▼火地晋 上爻 爻辞
■火地晋 上爻
「上九、晋其角。維用伐邑、厲吉无咎。貞吝。」
そのつのにすすむ。これむらをうつにもちうれば、あやうけれどもきちにしてとがなし。ただしけれどもりんなり。
■35.火地晋
■36.地火明夷(59)
六十四卦「地火明夷」の基本的な意味と背景の解説になります。 明夷卦は、上卦(外卦)「坤 」下卦(内卦)「離 」で構成されます。
互卦は「雷水解 (30)」、錯卦は「天水訟 (06)」、綜卦は「火地晋 (24)」、六十干支は「辛丑」となります。
初爻変は「15: 地山謙(63)」、二爻変は「11: 地天泰(57)」、三爻変は「24: 地雷復(60)」、四爻変は「55: 雷火豊(27)」、五爻変は「63: 水火既済(43)」、上爻変は「22: 山火賁(51)」となります。
▼36:地火明夷の図象
解説 | 地火明夷 之卦 |
60干支 | 38 : 辛丑 09 |
上爻変 | 22: 山火賁(51) |
五爻変 | 63: 水火既済(43) |
四爻変 | 55: 雷火豊(27) |
三爻変 | 24: 地雷復(60) |
二爻変 | 11: 地天泰(57) |
初爻変 | 15: 地山謙(63) |
▼地火明夷 卦辞
■地火明夷(ちかめいい):
「明夷、利艱貞。」
めいいは、くるしみてていなるによろし。
▼地火明夷 初爻 爻辞
■地火明夷 初爻
「初九、明夷、于飛垂其翼。君子于行、三日不食。有攸往、主人有言。」
めいやぶる、ゆきとびてそのつばさをたる。くんしゆきゆきて、さんじつくらわず。ゆくところあれば、しゅじんことあり。
▼地火明夷 二爻 爻辞
■地火明夷 二爻
「六二、明夷、夷于左股。用拯馬壮、吉。」
めいいる、さこをやぶる。もちいてすくうに、うまさかんなれば、きちなり。
▼地火明夷 三爻 爻辞
■地火明夷 三爻
「九三、明夷、于南狩、得其大首。不可疾貞。」
めいやぶる、ゆきてなんしゅして、そのおおくびをえたり。とくただしくすべからず。
▼地火明夷 四爻 爻辞
■地火明夷 四爻
「六四、入于左腹、獲明夷之心、于出門庭。」
さふくにはいり、めいいのこころをえて、ゆきてもんていをいづ。
▼地火明夷 五爻 爻辞
■地火明夷 五爻
「六五、箕子之明夷。利貞。」
きしのめいやぶる。ただしきによろし。
▼地火明夷 上爻 爻辞
■地火明夷 上爻
「上六、不明晦。初登于天、後入于地。」
あきらかならずしてくらし。はじめはてんにのぼり、のちにはちにいる。
■36.地火明夷
■37.風火家人(35)
六十四卦「風火家人」の基本的な意味と背景の解説になります。 家人卦は、上卦(外卦)「巽 」下卦(内卦)「離 」で構成されます。
互卦は「火水未済 (22)」、錯卦は「雷水解 (30)」、綜卦は「火沢睽 (18)」、六十干支は「丙寅」となります。
初爻変は「53: 風山漸(39)」、二爻変は「09: 風天小畜(33)」、三爻変は「42: 風雷益(36)」、四爻変は「13: 天火同人(03)」、五爻変は「22: 山火賁(51)」、上爻変は「63: 水火既済(43)」となります。
▼37:風火家人の図象
解説 | 風火家人 互卦 錯卦 綜卦 |
卦名 | 風火家人 (家人) |
読み | ふうかかじん |
上卦 | 巽風 巽木 |
下卦 | 離火 離火 |
互卦 | 64 : 火水未済 (22) |
錯卦 | 40 : 雷水解 (30) |
綜卦 | 38 : 火沢睽 (18) |
解説 | 風火家人 之卦 |
60干支 | 3 : 丙寅 12 |
上爻変 | 63: 水火既済(43) |
五爻変 | 22: 山火賁(51) |
四爻変 | 13: 天火同人(03) |
三爻変 | 42: 風雷益(36) |
二爻変 | 09: 風天小畜(33) |
初爻変 | 53: 風山漸(39) |
▼風火家人 卦辞
■風火家人(ふうかかじん):
「家人、利女貞。」
かじんは、じょのただしきによろし。
▼風火家人 初爻 爻辞
■風火家人 初爻
「初九、閑有家。悔亡。」
ゆうかをふせぐ。くいほろぶ。
▼風火家人 二爻 爻辞
■風火家人 二爻
「六二、无攸遂。在中饋。貞吉。」
とぐるところなし。ちゅうきにあり。ただしくしてきちなり。
▼風火家人 三爻 爻辞
■風火家人 三爻
「九三、家人嗃嗃、悔厲吉。婦子嘻嘻、終吝。」
かじんかくかくたり。あやうきをくいればきちなり。ふしききたれば、ついにはりんなり。
▼風火家人 四爻 爻辞
■風火家人 四爻
「六四、富家。大吉。」
いえをとます。だいきちなり。
▼風火家人 五爻 爻辞
■風火家人 五爻
「九五、王假有家。勿恤、吉。」
おうゆうかにいたる。うれうるなくして、きちなり。
▼風火家人 上爻 爻辞
■風火家人 上爻
「上九、有孚、威如、終吉。」
まことありて、いじょたれば、ついにはきちなり。
■37.風火家人
■38.火沢睽(18)
六十四卦「火沢睽」の基本的な意味と背景の解説になります。 睽卦は、上卦(外卦)「離 」下卦(内卦)「兌 」で構成されます。
互卦は「水火既済 (43)」、錯卦は「水山蹇 (47)」、綜卦は「風火家人 (35)」、六十干支は「甲辰」となります。
初爻変は「64: 火水未済(22)」、二爻変は「21: 火雷噬嗑(20)」、三爻変は「14: 火天大有(17)」、四爻変は「41: 山沢損(50)」、五爻変は「10: 天沢履(02)」、上爻変は「54: 雷沢帰妹(26)」となります。
▼38:火沢睽の図象
解説 | 火沢睽 之卦 |
60干支 | 41 : 甲辰 21 |
上爻変 | 54: 雷沢帰妹(26) |
五爻変 | 10: 天沢履(02) |
四爻変 | 41: 山沢損(50) |
三爻変 | 14: 火天大有(17) |
二爻変 | 21: 火雷噬嗑(20) |
初爻変 | 64: 火水未済(22) |
▼火沢睽 卦辞
■火沢睽(かたくけい):
「睽、小事吉。」
けいは、しょうじにきちなり。
▼火沢睽 初爻 爻辞
■火沢睽 初爻
「初九、悔亡。喪馬勿逐、自復。見悪人无咎。」
くいほろぶ。うまをうしなうもおうことなかれ。おのずからかえる。あくにんをみるもとがなし。
▼火沢睽 二爻 爻辞
■火沢睽 二爻
「九二、遇主于巷。无咎。」
しゅにちまたにあう。とがなし。
▼火沢睽 三爻 爻辞
■火沢睽 三爻
「六三、見輿曳。其牛掣。其人天且劓。无初有終。」
くるまのひかるるをみる。そのうしとどめらる。そのひとかみきられ、かつはなきらる。はじめなくしておわりあり。
▼火沢睽 四爻 爻辞
■火沢睽 四爻
「九四、睽孤。遇元夫、交孚。厲无咎。」
そむきてひとりなり。げんぶにあい、こもごもまことあり。あやうけれどもとがなし。
▼火沢睽 五爻 爻辞
■火沢睽 五爻
「六五、悔亡。厥宗噬膚。往何咎。」
くいほろぶ。そのともがらはだえをかむ。ゆくもなんのとがあらん。
▼火沢睽 上爻 爻辞
■火沢睽 上爻
「上九、睽孤。見豕負塗、載鬼一車。先張之弧、後説之孤。匪寇婚媾。往遇雨則吉。」
そむきてひとりなり。いのこのどろをおうをみ、きをいっしゃにのす。先にはこれがゆみをはり、後にはこれがゆみをとく。あだするにあらず、こんこうせんとす。ゆきて雨にあえば吉なり。
■38.火沢睽
■39.水山蹇(47)
六十四卦「水山蹇」の基本的な意味と背景の解説になります。 蹇卦は、上卦(外卦)「坎 」下卦(内卦)「艮 」で構成されます。
互卦は「火水未済 (22)」、錯卦は「火沢睽 (18)」、綜卦は「雷水解 (30)」、六十干支は「甲戌」となります。
初爻変は「63: 水火既済(43)」、二爻変は「48: 水風井(45)」、三爻変は「08: 水地比(48)」、四爻変は「31: 沢山咸(15)」、五爻変は「15: 地山謙(63)」、上爻変は「53: 風山漸(39)」となります。
▼39:水山蹇の図象
解説 | 水山蹇 之卦 |
60干支 | 11 : 甲戌 51 |
上爻変 | 53: 風山漸(39) |
五爻変 | 15: 地山謙(63) |
四爻変 | 31: 沢山咸(15) |
三爻変 | 08: 水地比(48) |
二爻変 | 48: 水風井(45) |
初爻変 | 63: 水火既済(43) |
▼水山蹇 卦辞
■水山蹇(すいざんけん):
「蹇。利西南。不利東北。利見大人。貞吉。」
けんは、せいなんによろし。とうほくによろしからず。たいじんをみるによろし。ただしければきちなり。
▼水山蹇 初爻 爻辞
■水山蹇 初爻
「初六、往蹇、来誉。」
ゆけばなやみ、きたればほまれあり。
▼水山蹇 二爻 爻辞
■水山蹇 二爻
「六二、王臣蹇蹇、匪躬之故。」
おうしんけんけんたり。みのことにあらず。
▼水山蹇 三爻 爻辞
■水山蹇 三爻
「九三、往蹇、来反。」
ゆけばなやみ、きたればかえる。
▼水山蹇 四爻 爻辞
■水山蹇 四爻
「六四、往蹇、来連。」
ゆけばなやみ、きたればつらなる
▼水山蹇 五爻 爻辞
■水山蹇 五爻
「九五、代蹇、朋来。」
おおいになやむも、ともきたる
▼水山蹇 上爻 爻辞
■水山蹇 上爻
「上六、往蹇、来碩。吉。利見大人。」
ゆけばなやみ、きたればおおいなり。きちなり。たいじんをみるによろし。
■39.水山蹇
■40.雷水解(30)
六十四卦「雷水解」の基本的な意味と背景の解説になります。 解卦は、上卦(外卦)「震 」下卦(内卦)「坎 」で構成されます。
互卦は「水火既済 (43)」、錯卦は「風火家人 (35)」、綜卦は「水山蹇 (47)」、六十干支は「丙申」となります。
初爻変は「54: 雷沢帰妹(26)」、二爻変は「16: 雷地豫(32)」、三爻変は「32: 雷風恒(29)」、四爻変は「07: 地水師(62)」、五爻変は「47: 沢水困(14)」、上爻変は「64: 火水未済(22)」となります。
▼40:雷水解の図象
解説 | 雷水解 之卦 |
60干支 | 33 : 丙申 42 |
上爻変 | 64: 火水未済(22) |
五爻変 | 47: 沢水困(14) |
四爻変 | 07: 地水師(62) |
三爻変 | 32: 雷風恒(29) |
二爻変 | 16: 雷地豫(32) |
初爻変 | 54: 雷沢帰妹(26) |
▼雷水解 卦辞
■雷水解(らいすいかい):
「解、利西南。无所往、其来復吉。有攸往、夙吉。」
かいは、せいなんによろし。ゆくところなければ、それきたりかえってきちなり。ゆくところあり、はやくするときはきちなり。
▼雷水解 初爻 爻辞
■雷水解 初爻
「初六、无咎。」
とがなし。
▼雷水解 二爻 爻辞
■雷水解 二爻
「九二、田獲三狐、得黄失。貞吉。」
かりしてさんこをえ。こうやをえたり。ただしければきちなり。
▼雷水解 三爻 爻辞
■雷水解 三爻
「六三、負且乗、致寇至。貞吝。」
おうてかつのり、あだのいたるをいたす。ただしけれどもりんなり。
▼雷水解 四爻 爻辞
■雷水解 四爻
「九四、解而拇、朋至斯孚。」
なんじのおやゆびをとく。ともいたりてここにまことあり。
▼雷水解 五爻 爻辞
■雷水解 五爻
「六五、君子維有解、吉。有孚于小人。」
くんしこれとくことあらば、きちなり。しょうじんにまことあり。
▼雷水解 上爻 爻辞
■雷水解 上爻
「上六、公用射隼于高墉之上。獲之无不利。」
こうもちいて、はやぶさをこうようのうえにいる。これをとりて、よろしからざるなし。
■40.雷水解
■41.山沢損(50)
六十四卦「山沢損」の基本的な意味と背景の解説になります。 損卦は、上卦(外卦)「艮 」下卦(内卦)「兌 」で構成されます。
互卦は「地雷復 (60)」、錯卦は「沢山咸 (15)」、綜卦は「風雷益 (36)」、六十干支は「丁卯」となります。
初爻変は「04: 山水蒙(54)」、二爻変は「27: 山雷頤(52)」、三爻変は「26: 山天大畜(49)」、四爻変は「38: 火沢睽(18)」、五爻変は「61: 風沢中孚(34)」、上爻変は「19: 地沢臨(58)」となります。
▼41:山沢損の図象
解説 | 山沢損 之卦 |
60干支 | 4 : 丁卯 17 |
上爻変 | 19: 地沢臨(58) |
五爻変 | 61: 風沢中孚(34) |
四爻変 | 38: 火沢睽(18) |
三爻変 | 26: 山天大畜(49) |
二爻変 | 27: 山雷頤(52) |
初爻変 | 04: 山水蒙(54) |
▼山沢損 卦辞
■山沢損(さんたくそん):
「損、有孚。元吉。无咎。可貞。利有攸往。曷之用。二簋可用亨。」
そんは、まことあれば、げんきつにして、とがなし。ただしくすべし。ゆくところあるによろし。なにをかこれもちいん。にきもちいてまつるすべし。
▼山沢損 初爻 爻辞
■山沢損 初爻
「初九、已事遄往、无咎。酌損之。」
ことをやめてすみやかにゆく。とがなし。はかりてこれをそんすべし。
▼山沢損 二爻 爻辞
■山沢損 二爻
「九二、利貞。征凶。弗損益之。」
ただしきによろし。ゆけばきょうなり。そんせずしてこれをえきす。
▼山沢損 三爻 爻辞
■山沢損 三爻
「六三、三人行、則損一人。一人行、則得其友。」
さんにんゆけば、すなわちいちにんをそんす。いちにんゆけばすなわちそのともをえる。
▼山沢損 四爻 爻辞
■山沢損 四爻
「六四、損其疾。使遄有喜。无咎。」
そのやまいをそんす。すみやかならしめばよろこびあり。とがなし。
▼山沢損 五爻 爻辞
■山沢損 五爻
「六五、或益之。十朋之亀弗克違。元吉。」
あるいはこれをえきす。じっぽうのきもたがうあたわず。おおいにきちなり。
▼山沢損 上爻 爻辞
■山沢損 上爻
「上九、弗損益之。无咎。貞吉。利有攸往。得臣无家。」
そんせずこれをえきす。とがなし。ただしければきちなり。ゆくところあるによろし。しんをえていえなし。
■41.山沢損
■42.風雷益(36)
六十四卦「風雷益」の基本的な意味と背景の解説になります。 益卦は、上卦(外卦)「巽 」下卦(内卦)「震 」で構成されます。
互卦は「山地剥 (56)」、錯卦は「雷風恒 (29)」、綜卦は「山沢損 (50)」、六十干支は「庚子」となります。
初爻変は「20: 風地観(40)」、二爻変は「61: 風沢中孚(34)」、三爻変は「37: 風火家人(35)」、四爻変は「25: 天雷无妄(04)」、五爻変は「27: 山雷頤(52)」、上爻変は「03: 水雷屯(44)」となります。
▼42:風雷益の図象
解説 | 風雷益 之卦 |
60干支 | 37 : 庚子 04 |
上爻変 | 03: 水雷屯(44) |
五爻変 | 27: 山雷頤(52) |
四爻変 | 25: 天雷无妄(04) |
三爻変 | 37: 風火家人(35) |
二爻変 | 61: 風沢中孚(34) |
初爻変 | 20: 風地観(40) |
▼風雷益 卦辞
■風雷益(ふうらいえき):
「益、利有攸往。利渉大川。」
えきは、ゆくところあるによろし。たいせんをわたるによろし。
▼風雷益 初爻 爻辞
■風雷益 初爻
「初九、利用為大作。元吉。无咎。」
もちいてたいさくをなすによろし。おおいにきちなり。とがなし。
▼風雷益 二爻 爻辞
■風雷益 二爻
「六二、或益之。十朋之亀弗克違。永貞吉。王用享于帝。吉。」
あるいはこれをえきす。じっぽうのきもたがうあたわず。えいていなればきちなり。おうもちいてていにきょうす。きちなり。
▼風雷益 三爻 爻辞
■風雷益 三爻
「六三、益之用凶事、无咎。有孚中行、告公用圭。」
これをえきするにきょうじをもってすれば、とがなし。まことありてちゅうこうなれば、こうにつげるにけいをもちう。
▼風雷益 四爻 爻辞
■風雷益 四爻
「六四、中行告公従。利用為依遷国。」
ちゅうこうなれば、こうにつげてしたがう。もってよることをなし、くにをうつすによろし。
▼風雷益 五爻 爻辞
■風雷益 五爻
「九五、有孚恵心。勿問元吉。有孚恵我徳。」
まことありてけいしんあり。とうことなくしておおいにきちなり。まことありてわがとくをけいとす。
▼風雷益 上爻 爻辞
■風雷益 上爻
「上九、莫益之。或撃之。立心勿恒。凶。」
これをえきすることなし。あるいはこれをうつ。こころをたつることつねなし。きょうなり
■42.風雷益
■43.沢天夬(09)
六十四卦「沢天夬」の基本的な意味と背景の解説になります。 夬卦は、上卦(外卦)「兌 」下卦(内卦)「乾 」で構成されます。
互卦は「乾為天 (01)」、錯卦は「山地剥 (56)」、綜卦は「天風姤 (05)」、六十干支は「癸巳」となります。
初爻変は「28: 沢風大過(13)」、二爻変は「49: 沢火革(11)」、三爻変は「58: 兌為沢(10)」、四爻変は「05: 水天需(41)」、五爻変は「34: 雷天大壮(25)」、上爻変は「01: 乾為天(01)」となります。
▼43:沢天夬の図象
解説 | 沢天夬 之卦 |
60干支 | 30 : 癸巳 30 |
上爻変 | 01: 乾為天(01) |
五爻変 | 34: 雷天大壮(25) |
四爻変 | 05: 水天需(41) |
三爻変 | 58: 兌為沢(10) |
二爻変 | 49: 沢火革(11) |
初爻変 | 28: 沢風大過(13) |
▼沢天夬 卦辞
■沢天夬(たくてんかい):
「夬揚于王庭。孚号、有厲。告自邑。不利即戎。利有攸往。」
かいは、おうていにあぐ。まことあってさけび、あやうきことあり。つぐることゆうよりす。じゅうにつくによろしからず。ゆくところあるによろし。
▼沢天夬 初爻 爻辞
■沢天夬 初爻
「初九、壮于前趾。往不勝為咎。」
あしをすすむるにさかんなり。ゆけばかたざるをとがとなす。
▼沢天夬 二爻 爻辞
■沢天夬 二爻
「九二、惕号。莫夜有戎勿恤。」
おそれてさけぶ。ぼやにつわものあれどもうれうるなかれ。
▼沢天夬 三爻 爻辞
■沢天夬 三爻
「九三、壮于頄。有凶。君子夬夬。独行遇雨、若濡有慍、无咎。」
つらぼねにさかんなり。きょうあり。くんしはさるべきをさる。ひとりゆきてあめにあう。ぬるるがごとくしてからるることあれども、とがなし。
▼沢天夬 四爻 爻辞
■沢天夬 四爻
「九四、臀无膚。其行次且。牽羊悔亡。聞言不信。」
しりにはだえなし。そのゆくとこししょたり。ひつじをひけばくいほろぶ。ことをききてもしんぜず。
▼沢天夬 五爻 爻辞
■沢天夬 五爻
「九五、莧陸、夬夬。中行无咎。」
けんりくたり、さるべきをさる。ちゅうこうなればとがなし。
▼沢天夬 上爻 爻辞
■沢天夬 上爻
「上六、无号。終有凶。」
よぶことなかれ。ついにきょうあり。
■43.沢天夬
■44.天風姤(05)
六十四卦「天風姤」の基本的な意味と背景の解説になります。 姤卦は、上卦(外卦)「乾 」下卦(内卦)「巽 」で構成されます。
互卦は「乾為天 (01)」、錯卦は「地雷復 (60)」、綜卦は「沢天夬 (09)」、六十干支は「甲午」となります。
初爻変は「01: 乾為天(01)」、二爻変は「33: 天山遯(07)」、三爻変は「06: 天水訟(06)」、四爻変は「57: 巽為風(37)」、五爻変は「50: 火風鼎(21)」、上爻変は「28: 沢風大過(13)」となります。
▼44:天風姤の図象
解説 | 天風姤 之卦 |
60干支 | 31 : 甲午 31 |
上爻変 | 28: 沢風大過(13) |
五爻変 | 50: 火風鼎(21) |
四爻変 | 57: 巽為風(37) |
三爻変 | 06: 天水訟(06) |
二爻変 | 33: 天山遯(07) |
初爻変 | 01: 乾為天(01) |
▼天風姤 卦辞
■天風姤(てんぷうこう):
「姤、女壮。勿用取女。」
こうは、じょさかんなり。じょをめとるにもちうるなかれ。
▼天風姤 初爻 爻辞
■天風姤 初爻
「初六、繋于金柅、貞吉。有攸往、見凶。羸豕孚蹢躅。」
きんぢにつなぐ。ただしくしてきちなり。ゆくところあればきょうをみる。るいしまことにてきちょくたり。
▼天風姤 二爻 爻辞
■天風姤 二爻
「九二、包有魚。无咎。不利賓。」
つとにうおあり。とがなし。ひんによろしからず。
▼天風姤 三爻 爻辞
■天風姤 三爻
「九三、臀于膚。其行次且。厲无大咎。」
しりにはだえなし。そのゆくことししょたり。あやうけれども、おおいなるとがなし。
▼天風姤 四爻 爻辞
■天風姤 四爻
「九四、包无魚。起凶。」
つとにうおなし。たてばきょうなり。
▼天風姤 五爻 爻辞
■天風姤 五爻
「九五、以杞包爪。含章、有隕自天。」
きをもってうりをつつむ。あやをふくめば、てんよりおつることあり。
▼天風姤 上爻 爻辞
■天風姤 上爻
「上九、姤其角。吝无咎。」
そのつのにあう。りんなれどもとがなし。
■44.天風姤
■45.沢地萃(16)
六十四卦「沢地萃」の基本的な意味と背景の解説になります。 萃卦は、上卦(外卦)「兌 」下卦(内卦)「坤 」で構成されます。
互卦は「風山漸 (39)」、錯卦は「山天大畜 (49)」、綜卦は「地風升 (61)」、六十干支は「壬戌」となります。
初爻変は「17: 沢雷随(12)」、二爻変は「47: 沢水困(14)」、三爻変は「31: 沢山咸(15)」、四爻変は「08: 水地比(48)」、五爻変は「16: 雷地豫(32)」、上爻変は「12: 天地否(08)」となります。
▼45:沢地萃の図象
解説 | 沢地萃 之卦 |
60干支 | 59 : 壬戌 55 |
上爻変 | 12: 天地否(08) |
五爻変 | 16: 雷地豫(32) |
四爻変 | 08: 水地比(48) |
三爻変 | 31: 沢山咸(15) |
二爻変 | 47: 沢水困(14) |
初爻変 | 17: 沢雷随(12) |
▼沢地萃 卦辞
■沢地萃(たくちすい):
「萃、亨。王假有廟。利見大人。亨。利貞。用大牲吉。利有攸往。」
すいは、とおる。おうゆうびょうにいたる。たいじんをみるによろし。とおる。ただしきによろし。たいせいをもちいてきちなり。ゆくところあるによろし。
▼沢地萃 初爻 爻辞
■沢地萃 初爻
「初六、有孚不終。乃乱乃萃。若号、一握為笑。勿恤。往无咎。」
まことあるもおわらず。すなわちみだれ、すなわちあつまる。もしさけべばいちあくしてわらいをなさん。うれうるなかれ。ゆけばとがなし。
▼沢地萃 二爻 爻辞
■沢地萃 二爻
「六二、引吉。无咎。孚乃利用禴。」
ひけばきちにして、とがなし。まことあればすなわち、やくをもちうるによろし。
▼沢地萃 三爻 爻辞
■沢地萃 三爻
「六三、萃如、嗟如。无攸利。往无咎小吝。」
すいじょたり。さじょたり。よろしきところなし。ゆけばとがなれど、すこしくりんなり。
▼沢地萃 四爻 爻辞
■沢地萃 四爻
「九四、大吉、无咎。」
だいきちにして、とがなし。
▼沢地萃 五爻 爻辞
■沢地萃 五爻
「九五、萃有位。无咎。匪孚、元永貞、悔亡。」
あつめてくらいをたもつ。とがなし。まこととせらるることあらざるも、おおいにていなれば、くいほろぶ。
▼沢地萃 上爻 爻辞
■沢地萃 上爻
「上六、斉咨、涕洟。无咎。」
せいし、ていいす。とがなし。
■45.沢地萃
■46.地風升(61)
六十四卦「地風升」の基本的な意味と背景の解説になります。 升卦は、上卦(外卦)「坤 」下卦(内卦)「巽 」で構成されます。
互卦は「雷沢帰妹 (26)」、錯卦は「天雷无妄 (04)」、綜卦は「沢地萃 (16)」、六十干支は「己未」となります。
初爻変は「11: 地天泰(57)」、二爻変は「15: 地山謙(63)」、三爻変は「07: 地水師(62)」、四爻変は「32: 雷風恒(29)」、五爻変は「48: 水風井(45)」、上爻変は「18: 山風蠱(53)」となります。
▼46:地風升の図象
解説 | 地風升 之卦 |
60干支 | 56 : 己未 38 |
上爻変 | 18: 山風蠱(53) |
五爻変 | 48: 水風井(45) |
四爻変 | 32: 雷風恒(29) |
三爻変 | 07: 地水師(62) |
二爻変 | 15: 地山謙(63) |
初爻変 | 11: 地天泰(57) |
▼地風升 卦辞
■地風升(ちふうしょう):
「升、元亨。用見大人。勿恤。南征吉。」
しょうは、おおいにとおる。もちいてたいじんをみる。うれうるなかれ。なんせいすればきちなり。
▼地風升 初爻 爻辞
■地風升 初爻
「初六、允升。大吉。」
まことにのぼる。だいきちなり。
▼地風升 二爻 爻辞
■地風升 二爻
「九二、孚乃利用禴。无咎。」
まことあれば、すなわちやくをもちいるによろし。とがなし。
▼地風升 三爻 爻辞
■地風升 三爻
「九三、升虚邑。」
きょゆうにのぼる。
▼地風升 四爻 爻辞
■地風升 四爻
「六四、王用亨于岐山。吉无咎。」
おうもって、ぎさんにきょうす。きちにしてとがなし。
▼地風升 五爻 爻辞
■地風升 五爻
「六五、貞吉。升階。」
ただしければきちなり。きざはしにのぼる。
▼地風升 上爻 爻辞
■地風升 上爻
「上六、冥升。利于不息之貞。」
くらくしてのぼる。やまざるのていによろし。
■46.地風升
■47.沢水困(14)
六十四卦「沢水困」の基本的な意味と背景の解説になります。 困卦は、上卦(外卦)「兌 」下卦(内卦)「坎 」で構成されます。
互卦は「風火家人 (35)」、錯卦は「山火賁 (51)」、綜卦は「水風井 (45)」、六十干支は「癸未」となります。
初爻変は「58: 兌為沢(10)」、二爻変は「45: 沢地萃(16)」、三爻変は「28: 沢風大過(13)」、四爻変は「29: 坎為水(46)」、五爻変は「40: 雷水解(30)」、上爻変は「06: 天水訟(06)」となります。
▼47:沢水困の図象
解説 | 沢水困 之卦 |
60干支 | 20 : 癸未 40 |
上爻変 | 06: 天水訟(06) |
五爻変 | 40: 雷水解(30) |
四爻変 | 29: 坎為水(46) |
三爻変 | 28: 沢風大過(13) |
二爻変 | 45: 沢地萃(16) |
初爻変 | 58: 兌為沢(10) |
▼沢水困 卦辞
■沢水困(たくすいこん):
「困、亨。貞。大人吉无咎。有言不信。」
こんは、とおる。だだし、たいじんはきちにしてとがなし。いうことあるもしんぜられず。
▼沢水困 初爻 爻辞
■沢水困 初爻
「初六、臀困于株木。入于幽谷、三歳不覿。」
しりしゅぼくにくるしむ。ゆうこくにいりて、さんさいまでみず。
▼沢水困 二爻 爻辞
■沢水困 二爻
「九二、困于酒食。朱紱方来。利用享祀。征凶。无咎。」
しゅしょくにくるしむ。しゅふつ、まさにきたらんとす。もってきょうしするによろし。ゆけばきょうなり。とがなし。
▼沢水困 三爻 爻辞
■沢水困 三爻
「六三、困于石、據于蒺藜。入于其宮、不見其妻。凶。」
いしにくるしみ、しつりによる。そのきゅうにいりて、そのさいをみず。きょうなり。
▼沢水困 四爻 爻辞
■沢水困 四爻
「九四、来徐徐。困于金車。吝有終。」
きたることじょじょなり。きんしゃにくるしむ。りんなれどもおわりあり。
▼沢水困 五爻 爻辞
■沢水困 五爻
「九五、劓刖。困于赤絨。乃徐有説。利用祭祀。」
はなきられ、あしきられて、せきふつにくるしむ。すなはちおもむろによろこびあり。もちいてさいしするによろし。
▼沢水困 上爻 爻辞
■沢水困 上爻
「上六、困于葛藟。于臲跪。日動悔。有悔征吉。」
かつるいに、げつこつにくるしむ。ここにうごけばくいあり。くゆることありてゆけばきちなり。
■47.沢水困
■48.水風井(45)
六十四卦「水風井」の基本的な意味と背景の解説になります。 井卦は、上卦(外卦)「坎 」下卦(内卦)「巽 」で構成されます。
互卦は「火沢睽 (18)」、錯卦は「火雷噬嗑 (20)」、綜卦は「沢水困 (14)」、六十干支は「乙未」となります。
初爻変は「05: 水天需(41)」、二爻変は「39: 水山蹇(47)」、三爻変は「29: 坎為水(46)」、四爻変は「28: 沢風大過(13)」、五爻変は「46: 地風升(61)」、上爻変は「57: 巽為風(37)」となります。
▼48:水風井の図象
解説 | 水風井 之卦 |
60干支 | 32 : 乙未 36 |
上爻変 | 57: 巽為風(37) |
五爻変 | 46: 地風升(61) |
四爻変 | 28: 沢風大過(13) |
三爻変 | 29: 坎為水(46) |
二爻変 | 39: 水山蹇(47) |
初爻変 | 05: 水天需(41) |
▼水風井 卦辞
■水風井(すいふうせい):
「井、改邑不改井。无喪无得。往来井井。汔至亦未繘井、羸其瓶、凶。」
せいは、ゆうを改めてせいを改めず。うしなうなくうるなし。おうらいせいをせいとす。ほとんど至らんとして、またいまだせいにつりいとせず。そのつるべをやぶる。凶なり。
▼水風井 初爻 爻辞
■水風井 初爻
「初六、井泥不食。旧井无禽。」
せいでいしてくらわれず。きゅうせいにえものなし。
▼水風井 二爻 爻辞
■水風井 二爻
「九二、井谷射鮒。甕敝漏。」
せいこくふなにそそぐ。かめやぶれてもる。
▼水風井 三爻 爻辞
■水風井 三爻
「九三、井渫不食。為我心惻。可用汲。王明並受其福。」
せいさらえどもくらわれず。わがこころのいたみをなす。もってくむべし。おうあきらかなれば、ともにそのふくをうけん。
▼水風井 四爻 爻辞
■水風井 四爻
「六四、井甃。无咎。」
せいいしだたみす。とがなし。
▼水風井 五爻 爻辞
■水風井 五爻
「九五、井洌、寒泉食。」
せいきよくして、かんせんくらわる。
▼水風井 上爻 爻辞
■水風井 上爻
「上六、井収勿幕。有孚元吉。」
せいくみておおうことなかれ。まことあればげんきちなり。
■48.水風井
■49.沢火革(11)
六十四卦「沢火革」の基本的な意味と背景の解説になります。 革卦は、上卦(外卦)「兌 」下卦(内卦)「離 」で構成されます。
互卦は「天風姤 (05)」、錯卦は「山水蒙 (54)」、綜卦は「火風鼎 (21)」、六十干支は「庚寅」となります。
初爻変は「31: 沢山咸(15)」、二爻変は「43: 沢天夬(09)」、三爻変は「17: 沢雷随(12)」、四爻変は「63: 水火既済(43)」、五爻変は「55: 雷火豊(27)」、上爻変は「13: 天火同人(03)」となります。
▼49:沢火革の図象
解説 | 沢火革 之卦 |
60干支 | 27 : 庚寅 14 |
上爻変 | 13: 天火同人(03) |
五爻変 | 55: 雷火豊(27) |
四爻変 | 63: 水火既済(43) |
三爻変 | 17: 沢雷随(12) |
二爻変 | 43: 沢天夬(09) |
初爻変 | 31: 沢山咸(15) |
▼沢火革 卦辞
■沢火革(たくかかく):
「革、已曰乃孚。元亨。利貞。悔亡。」
かくは、きじつにしてすなわちまこととせらる。おおいにとおりただしきによろし。くいほろぶ。
▼沢火革 初爻 爻辞
■沢火革 初爻
「初九、鞏用黄牛之革。」
かたむるにこうぎゅうのかわをもちう。
▼沢火革 二爻 爻辞
■沢火革 二爻
「六二、已曰乃革之。征吉无咎。」
いじつにして、すなわちこれをあらたむ。ゆけばきちにしてとがなし。
▼沢火革 三爻 爻辞
■沢火革 三爻
「九三、征凶。貞厲。革言三就、有孚。」
ゆけばきょうなり。ただしけれどもあやうし。かくげんみたびなれば、まことあり。
▼沢火革 四爻 爻辞
■沢火革 四爻
「九四、悔亡。有孚改命。吉。」
くひほろぶ。まことありてめいをあらためれば、きちなり。
▼沢火革 五爻 爻辞
■沢火革 五爻
「九五、大人虎変。未占有孚。」
たいじんこへんす。いまだうらなわずしてまことあり。
▼沢火革 上爻 爻辞
■沢火革 上爻
「上六、君子豹変。小人革面。征凶。居貞吉。」
くんしひょうへんす。しょうじんはめんをあらたむ。ゆけばきょうなり。いればただしくしてきちなり。
■49.沢火革
■50.火風鼎(21)
六十四卦「火風鼎」の基本的な意味と背景の解説になります。 鼎卦は、上卦(外卦)「離 」下卦(内卦)「巽 」で構成されます。
互卦は「沢天夬 (09)」、錯卦は「水雷屯 (44)」、綜卦は「沢火革 (11)」、六十干支は「戊午」となります。
初爻変は「14: 火天大有(17)」、二爻変は「56: 火山旅(23)」、三爻変は「64: 火水未済(22)」、四爻変は「18: 山風蠱(53)」、五爻変は「44: 天風姤(05)」、上爻変は「32: 雷風恒(29)」となります。
▼50:火風鼎の図象
解説 | 火風鼎 之卦 |
60干支 | 55 : 戊午 33 |
上爻変 | 32: 雷風恒(29) |
五爻変 | 44: 天風姤(05) |
四爻変 | 18: 山風蠱(53) |
三爻変 | 64: 火水未済(22) |
二爻変 | 56: 火山旅(23) |
初爻変 | 14: 火天大有(17) |
▼火風鼎 卦辞
■火風鼎(かふうてい):
「鼎、元吉亨。」
ていは、おおいにきちにしてとおる。
▼火風鼎 初爻 爻辞
■火風鼎 初爻
「初六、鼎顛趾。利出否。得妾以其子。无咎。」
かなえあしをさかしまにす。ひをいだすによろし。しょうをえてそのこにおよぶ。とがなし。
▼火風鼎 二爻 爻辞
■火風鼎 二爻
「九二、鼎有実。我仇有疾。不我能即。吉。」
かなえにみあり。わがあだにくむことあり。われにつくあたわず。きちなり。
▼火風鼎 三爻 爻辞
■火風鼎 三爻
「九三、鼎耳革、其行塞。雉膏不食。方雨虧悔。終吉。」
かなえのみみあらたまり、そのゆくえふさがる。きじのこうくらわれず。まさにあめふらんとしてくいをかく。ついにきちなり。
▼火風鼎 四爻 爻辞
■火風鼎 四爻
「九四、鼎折足、覆公餗。其形渥。凶。」
かなえあしをおり、こうのそくをくつがえす。そのかたちあくたり。きょうなり。
▼火風鼎 五爻 爻辞
■火風鼎 五爻
「六五、鼎黄耳金鉉。利貞。」
かなえこうじきんげんあり。ただしきにによろし。
▼火風鼎 上爻 爻辞
■火風鼎 上爻
「上九、鼎玉鉉。大吉无上利。」
かなえにぎょくげんあり。だいきちにしてよろしからざるなし。
■50.火風鼎
■51.震為雷(28)
六十四卦「震為雷」の基本的な意味と背景の解説になります。 雷卦は、上卦(外卦)「震 」下卦(内卦)「震 」で構成されます。
互卦は「水山蹇 (47)」、錯卦は「巽為風 (37)」、綜卦は「艮為山 (55)」、六十干支は「壬子」となります。
初爻変は「16: 雷地豫(32)」、二爻変は「54: 雷沢帰妹(26)」、三爻変は「55: 雷火豊(27)」、四爻変は「24: 地雷復(60)」、五爻変は「17: 沢雷随(12)」、上爻変は「21: 火雷噬嗑(20)」となります。
▼51:震為雷の図象
解説 | 震為雷 之卦 |
60干支 | 49 : 壬子 05 |
上爻変 | 21: 火雷噬嗑(20) |
五爻変 | 17: 沢雷随(12) |
四爻変 | 24: 地雷復(60) |
三爻変 | 55: 雷火豊(27) |
二爻変 | 54: 雷沢帰妹(26) |
初爻変 | 16: 雷地豫(32) |
▼震為雷 卦辞
■震為雷(しんいらい):
「震、亨。震来虩虩。笑言唖唖。震驚百里、不喪匕鬯。」
しんは、とおる。しんのきたるときげきげきたり。しょうげんあくあくたり。しんはひゃくりをおどろかせども、ひちょうをうしなわず。
▼震為雷 初爻 爻辞
■震為雷 初爻
「初九、震来虩虩。後笑言唖唖。吉。」
しんのきたるときげきげきたり。のちにはしょうげんあくあくたり。きちなり。
▼震為雷 二爻 爻辞
■震為雷 二爻
「六二、震来厲。億喪貝、躋于九陵。勿逐。七日得。」
しんのきたるときあやうし。はかりてばいをうしない、きゅうりょうにのぼる。おうことなかれ。ひちじつにしてえん。
▼震為雷 三爻 爻辞
■震為雷 三爻
「六三、震蘇蘇。震行无眚。」
ふるいてそそたり。ふるいてゆけばゆけばわざわいなし。
▼震為雷 四爻 爻辞
■震為雷 四爻
「九四、震遂泥。」
ふるいてついになずむ。
▼震為雷 五爻 爻辞
■震為雷 五爻
「六五、震往来厲。意无喪有事。」
ふるいてゆくもきたるもあやうし。はかりてゆうじをうしなうことなかれ。
▼震為雷 上爻 爻辞
■震為雷 上爻
「上六、震索索。視矍矍。征凶。震不于其躬、于其隣、无咎。婚媾有言。」
ふるいてさくさくたり。みることかくかくたり。ゆけばきょうなり。ふるうことそのみにおいてせず、そのとなりにおいてすれば、とがなし。こんこうげんあり。
■51.震為雷
■52.艮為山(55)
六十四卦「艮為山」の基本的な意味と背景の解説になります。 山卦は、上卦(外卦)「艮 」下卦(内卦)「艮 」で構成されます。
互卦は「雷水解 (30)」、錯卦は「兌為沢 (10)」、綜卦は「震為雷 (28)」、六十干支は「丙戌」となります。
初爻変は「22: 山火賁(51)」、二爻変は「18: 山風蠱(53)」、三爻変は「23: 山地剥(56)」、四爻変は「56: 火山旅(23)」、五爻変は「53: 風山漸(39)」、上爻変は「15: 地山謙(63)」となります。
▼52:艮為山の図象
解説 | 艮為山 之卦 |
60干支 | 23 : 丙戌 52 |
上爻変 | 15: 地山謙(63) |
五爻変 | 53: 風山漸(39) |
四爻変 | 56: 火山旅(23) |
三爻変 | 23: 山地剥(56) |
二爻変 | 18: 山風蠱(53) |
初爻変 | 22: 山火賁(51) |
▼艮為山 卦辞
■艮為山(ごんいざん):
「艮其背不獲其身。行其庭不見其人。无咎。」
そのはいにとどまりてそのみをえず。そのていにゆきてそのひとをみず。とがなし。
▼艮為山 初爻 爻辞
■艮為山 初爻
「初六、艮其趾。无咎。利永貞。」
そのあしにとどまる。とがなし。えいていによろし。
▼艮為山 二爻 爻辞
■艮為山 二爻
「六二、艮其腓。不拯其随。其心不快。」
そのこむらにとどまる。すくわずしてそれしたがう。そのこころよからず。
▼艮為山 三爻 爻辞
■艮為山 三爻
「九三、艮其限。列其夤。厲薫心。」
そのこしにとどまる。そのせぼねをさく。あやうきことこころをやく。
▼艮為山 四爻 爻辞
■艮為山 四爻
「六四、艮其身。无咎。」
そのみにとどまる。とがなし。
▼艮為山 五爻 爻辞
■艮為山 五爻
「六五、艮其輔。言有序。悔亡。」
そのほほぼねにとどまる。いうことじょあり。くいほろぶ。
▼艮為山 上爻 爻辞
■艮為山 上爻
「上九、敦艮。吉。」
とどまるにあつし。きちなり。
■52.艮為山
■53.風山漸(39)
六十四卦「風山漸」の基本的な意味と背景の解説になります。 漸卦は、上卦(外卦)「巽 」下卦(内卦)「艮 」で構成されます。
互卦は「火水未済 (22)」、錯卦は「雷沢帰妹 (26)」、綜卦は「雷沢帰妹 (26)」、六十干支は「癸酉」となります。
初爻変は「37: 風火家人(35)」、二爻変は「57: 巽為風(37)」、三爻変は「20: 風地観(40)」、四爻変は「33: 天山遯(07)」、五爻変は「52: 艮為山(55)」、上爻変は「39: 水山蹇(47)」となります。
▼53:風山漸の図象
解説 | 風山漸 互卦 錯卦 綜卦 |
卦名 | 風山漸 (漸) |
読み | ふうざんぜん |
上卦 | 巽風 巽木 |
下卦 | 艮山 艮土 |
互卦 | 64 : 火水未済 (22) |
錯卦 | 54 : 雷沢帰妹 (26) |
綜卦 | 54 : 雷沢帰妹 (26) |
解説 | 風山漸 之卦 |
60干支 | 10 : 癸酉 50 |
上爻変 | 39: 水山蹇(47) |
五爻変 | 52: 艮為山(55) |
四爻変 | 33: 天山遯(07) |
三爻変 | 20: 風地観(40) |
二爻変 | 57: 巽為風(37) |
初爻変 | 37: 風火家人(35) |
▼風山漸 卦辞
■風山漸(ふうざんぜん):
「漸、女帰吉。利貞。」
ぜんは、じょのとつぐにきちなり。ただしきによろし。
▼風山漸 初爻 爻辞
■風山漸 初爻
「初六、鴻漸于干。小子厲。有言无咎。」
かりみぎわにすすむ。しょうしはあやうし。ことあれどもとがなし。
▼風山漸 二爻 爻辞
■風山漸 二爻
「六二、鴻漸于磐。飲食衎衎吉。」
かりいわにすすむ。いんしょくかんかんたり。きちなり。
▼風山漸 三爻 爻辞
■風山漸 三爻
「九三、鴻漸于陸。夫征不復、婦孕不育。凶。利禦寇。」
かりくがにすすむ。おっとゆきてかえらず、つまはらみてやしなわず。きょうなり。あだをふせぐによろし。
▼風山漸 四爻 爻辞
■風山漸 四爻
「六四、鴻漸于木。或得其桷。无咎。」
かりきにすすむ。あるいはそのたるきをう。とがなし。
▼風山漸 五爻 爻辞
■風山漸 五爻
「九五、鴻漸于陵。婦三歳不孕。終莫之勝。吉。」
かりおかにすすむ。ふさんさいまではらまず。ついにこれにかつことなし。きちなり。
▼風山漸 上爻 爻辞
■風山漸 上爻
「上九、鴻漸于陸。其羽可用為儀。吉。」
かりきにすすむ。そのはねもちいてぎとなすべし。きちなり。
■53.風山漸
■54.雷沢帰妹(26)
六十四卦「雷沢帰妹」の基本的な意味と背景の解説になります。 帰妹卦は、上卦(外卦)「震 」下卦(内卦)「兌 」で構成されます。
互卦は「水火既済 (43)」、錯卦は「風山漸 (39)」、綜卦は「風山漸 (39)」、六十干支は「癸卯」となります。
初爻変は「40: 雷水解(30)」、二爻変は「51: 震為雷(28)」、三爻変は「34: 雷天大壮(25)」、四爻変は「19: 地沢臨(58)」、五爻変は「58: 兌為沢(10)」、上爻変は「38: 火沢睽(18)」となります。
▼54:雷沢帰妹の図象
解説 | 雷沢帰妹 互卦 錯卦 綜卦 |
卦名 | 雷沢帰妹 (帰妹) |
読み | らいたくきまい |
上卦 | 震雷 震木 |
下卦 | 兌沢 兌金 |
互卦 | 63 : 水火既済 (43) |
錯卦 | 53 : 風山漸 (39) |
綜卦 | 53 : 風山漸 (39) |
解説 | 雷沢帰妹 之卦 |
60干支 | 40 : 癸卯 20 |
上爻変 | 38: 火沢睽(18) |
五爻変 | 58: 兌為沢(10) |
四爻変 | 19: 地沢臨(58) |
三爻変 | 34: 雷天大壮(25) |
二爻変 | 51: 震為雷(28) |
初爻変 | 40: 雷水解(30) |
▼雷沢帰妹 卦辞
■雷沢帰妹(らいたくきまい):
「帰妹、征凶。无攸利。」
きまいは、ゆけばきょうなり。よろしきところなし。
▼雷沢帰妹 初爻 爻辞
■雷沢帰妹 初爻
「初九、帰妹以娣。跛能履。征吉。」
きまいにていをもってす。あしなえよくふむ。ゆけばきちなり。
▼雷沢帰妹 二爻 爻辞
■雷沢帰妹 二爻
「九二、眇能視。利幽人之貞。」
すがめよくみる。ゆうじんのていによろし。
▼雷沢帰妹 三爻 爻辞
■雷沢帰妹 三爻
「六三、帰妹以須。反帰以娣。」
きまいにしゅをもってす。かえりとつぐにていをもってすべし。
▼雷沢帰妹 四爻 爻辞
■雷沢帰妹 四爻
「九四、帰妹愆期。遅帰有時。」
きまいにときをあやまる。とつぐをまつことときあり。
▼雷沢帰妹 五爻 爻辞
■雷沢帰妹 五爻
「六五、帝乙帰妹。其君之袂、不如其娣之袂良。月幾望。吉。」
ていいつまいをとつがしむ。そのきみのたもとは、そのていのたもとのよきにしかず。つきぼうにちかし。きちなり。
▼雷沢帰妹 上爻 爻辞
■雷沢帰妹 上爻
「上六、女承筐无実、士刲羊无血。无攸利。」
おんなかごをうけてじつなし。しひつじをさくにちなし。よろしきところなし。
■54.雷沢帰妹
■55.雷火豊(27)
六十四卦「雷火豊」の基本的な意味と背景の解説になります。 豊卦は、上卦(外卦)「震 」下卦(内卦)「離 」で構成されます。
互卦は「沢風大過 (13)」、錯卦は「風水渙 (38)」、綜卦は「火山旅 (23)」、六十干支は「戊寅」となります。
初爻変は「62: 雷山小過(31)」、二爻変は「34: 雷天大壮(25)」、三爻変は「51: 震為雷(28)」、四爻変は「36: 地火明夷(59)」、五爻変は「49: 沢火革(11)」、上爻変は「30: 離為火(19)」となります。
▼55:雷火豊の図象
解説 | 雷火豊 之卦 |
60干支 | 15 : 戊寅 13 |
上爻変 | 30: 離為火(19) |
五爻変 | 49: 沢火革(11) |
四爻変 | 36: 地火明夷(59) |
三爻変 | 51: 震為雷(28) |
二爻変 | 34: 雷天大壮(25) |
初爻変 | 62: 雷山小過(31) |
▼雷火豊 卦辞
■雷火豊(らいかほう):
「豊、亨。王假之。勿憂、宜日中。」
ほうは、とおる。おうこれにいたる。うれうるなかれ、にっちゅうによし。
▼雷火豊 初爻 爻辞
■雷火豊 初爻
「初九、遇其配主。雖旬无咎。往有尚。」
そのはいしゅにあう。ひとしといえどもとがなし。ゆけばたっとばれることあり。
▼雷火豊 二爻 爻辞
■雷火豊 二爻
「六二、豊其蔀。日中見斗。往得疑疾。有孚発若、吉。」
そのしとみをおおいにす。にっちゅうにとをみる。ゆけばうたいにくまるるをえん。まことありてはつじゃくたれば、きちなり。
▼雷火豊 三爻 爻辞
■雷火豊 三爻
「九三、豊其沛。日中見沫。折其右肱。无咎。」
そのはいをおおいにす。にっちゅうにばいをみる。そのみぎひじをおる。とがなし。
▼雷火豊 四爻 爻辞
■雷火豊 四爻
「九四、豊其蔀。日中見斗。遇其夷主。吉。」
そのしとみをおおいにす。にっちゅうとをみる。そのいしゅにあえば、きちなり。
▼雷火豊 五爻 爻辞
■雷火豊 五爻
「六五、来章、有慶誉。吉。」
あやをきたせば、けいよあり。きちなり。
▼雷火豊 上爻 爻辞
■雷火豊 上爻
「上六、豊其屋、蔀其家。闚其戸、闃其无人、三歳不覿。凶。」
そのおくをおおいにし、そのいえにしとみす。そのとをうかがうに、げきとしてそれひとなし。さんさいまでみず。きょうなり。
■55.雷火豊
■56.火山旅(23)
六十四卦「火山旅」の基本的な意味と背景の解説になります。 旅卦は、上卦(外卦)「離 」下卦(内卦)「艮 」で構成されます。
互卦は「沢風大過 (13)」、錯卦は「水沢節 (42)」、綜卦は「雷火豊 (27)」、六十干支は「己酉」となります。
初爻変は「30: 離為火(19)」、二爻変は「50: 火風鼎(21)」、三爻変は「35: 火地晋(24)」、四爻変は「52: 艮為山(55)」、五爻変は「33: 天山遯(07)」、上爻変は「62: 雷山小過(31)」となります。
▼56:火山旅の図象
解説 | 火山旅 之卦 |
60干支 | 46 : 己酉 48 |
上爻変 | 62: 雷山小過(31) |
五爻変 | 33: 天山遯(07) |
四爻変 | 52: 艮為山(55) |
三爻変 | 35: 火地晋(24) |
二爻変 | 50: 火風鼎(21) |
初爻変 | 30: 離為火(19) |
▼火山旅 卦辞
■火山旅(かざんりょ):
「旅、小亨。旅貞吉。」
りょは、すこしくとおる。りょにはただしければきちなり。
▼火山旅 初爻 爻辞
■火山旅 初爻
「初六、旅瑣瑣。斯其所取災。」
たびしてささたり。これそのわざわいをとるところなり。
▼火山旅 二爻 爻辞
■火山旅 二爻
「六二、旅即次、懐其資、得童僕貞。」
たびしてやどにつき、そのかねをいだく、どうぼくのていをえたり。
▼火山旅 三爻 爻辞
■火山旅 三爻
「九三、旅焚其次、喪其童僕。貞厲。」
たびしてそのやどをやかれ、どうぼくをうしなう。ただしけれどもあやふし。
▼火山旅 四爻 爻辞
■火山旅 四爻
「九四、旅于処、得其資斧。我心不快。」
たびしてここにおり、そのしふをえたり。わがこころこころよからず。
▼火山旅 五爻 爻辞
■火山旅 五爻
「六五、射雉、一矢亡。終以誉命。」
きじをいて、いっしうしなう。ついにもってよめいあり。
▼火山旅 上爻 爻辞
■火山旅 上爻
「上九、鳥焚其巣。旅人先笑、後号咷。喪牛于易。凶。」
とりそのすをやかる。たびびとさきにはわらい、あとにはなきさけぶ。うしをえきにうしなう。きょうなり。
■56.火山旅
■57.巽為風(37)
六十四卦「巽為風」の基本的な意味と背景の解説になります。 風卦は、上卦(外卦)「巽 」下卦(内卦)「巽 」で構成されます。
互卦は「火沢睽 (18)」、錯卦は「震為雷 (28)」、綜卦は「兌為沢 (10)」、六十干支は「壬午」となります。
初爻変は「09: 風天小畜(33)」、二爻変は「53: 風山漸(39)」、三爻変は「59: 風水渙(38)」、四爻変は「44: 天風姤(05)」、五爻変は「18: 山風蠱(53)」、上爻変は「48: 水風井(45)」となります。
▼57:巽為風の図象
解説 | 巽為風 之卦 |
60干支 | 19 : 壬午 35 |
上爻変 | 48: 水風井(45) |
五爻変 | 18: 山風蠱(53) |
四爻変 | 44: 天風姤(05) |
三爻変 | 59: 風水渙(38) |
二爻変 | 53: 風山漸(39) |
初爻変 | 09: 風天小畜(33) |
▼巽為風 卦辞
■巽為風(そんいふう):
「巽、小亨。利有攸往。利見大人。」
そんは、すこしくとおる。ゆくところあるによろし。たいじんをみるによろし。
▼巽為風 初爻 爻辞
■巽為風 初爻
「初六、進退。利武人之貞。」
すすみしりぞく。ぶじんのていによろし。
▼巽為風 二爻 爻辞
■巽為風 二爻
「九二、巽在休下。用史巫紛若。吉无咎。」
したがいてしょうかにあり。しふをもうることふんじゃくたれば、きちにしてとがなし。
▼巽為風 三爻 爻辞
■巽為風 三爻
「九三、頻巽。吝。」
しきりにしたがう。りんなり。
▼巽為風 四爻 爻辞
■巽為風 四爻
「六四、悔亡。田獲三品。」
くいほろぶ。かりにしてさんぴんをえたり。
▼巽為風 五爻 爻辞
■巽為風 五爻
「九五、貞吉。悔亡。无不利。无初有終。先庚三日、後庚三日。吉。」
ただしければきちにして、くいほろぶ。よろしからざるなし。はじめなくしておわりあり。こうにさきだつことみっか、こうにおくるることみっか、きちなり。
▼巽為風 上爻 爻辞
■巽為風 上爻
「上九、巽在休下。喪其資斧。貞凶。」
そんしょうかにあり。そのしふをうしなう。ただしけれどもきょうなり。
■57.巽為風
■58.兌為沢(10)
六十四卦「兌為沢」の基本的な意味と背景の解説になります。 兌卦は、上卦(外卦)「兌 」下卦(内卦)「兌 」で構成されます。
互卦は「風火家人 (35)」、錯卦は「艮為山 (55)」、綜卦は「巽為風 (37)」、六十干支は「丙辰」となります。
初爻変は「47: 沢水困(14)」、二爻変は「17: 沢雷随(12)」、三爻変は「43: 沢天夬(09)」、四爻変は「60: 水沢節(42)」、五爻変は「54: 雷沢帰妹(26)」、上爻変は「10: 天沢履(02)」となります。
▼58:兌為沢の図象
解説 | 兌為沢 之卦 |
60干支 | 53 : 丙辰 22 |
上爻変 | 10: 天沢履(02) |
五爻変 | 54: 雷沢帰妹(26) |
四爻変 | 60: 水沢節(42) |
三爻変 | 43: 沢天夬(09) |
二爻変 | 17: 沢雷随(12) |
初爻変 | 47: 沢水困(14) |
▼兌為沢 卦辞
■兌為沢(だいたく):
「兌、亨。利貞。」
だは、とおる。ただしきによろし。
▼兌為沢 初爻 爻辞
■兌為沢 初爻
「初九、和兌。吉。」
わしてよろこぶ。きちなり。
▼兌為沢 二爻 爻辞
■兌為沢 二爻
「九二、孚兌。吉悔亡。」
まことありてよろこぶ。きちにしてくいほろぶ。
▼兌為沢 三爻 爻辞
■兌為沢 三爻
「六三、来兌。凶。」
きたりてよろこぶ。きょうなり。
▼兌為沢 四爻 爻辞
■兌為沢 四爻
「九四、商兌。未寧、介疾有喜。」
はかりてよろこぶ。いまだやすからざるも、かたくにくめばよろこびあり。
▼兌為沢 五爻 爻辞
■兌為沢 五爻
「九五、孚于剥。有厲。」
はくにまことあり。あやふきことあり。
▼兌為沢 上爻 爻辞
■兌為沢 上爻
「上六、引兌。」
ひきてよろこぶ。
■58.兌為沢
■59.風水渙(38)
六十四卦「風水渙」の基本的な意味と背景の解説になります。 渙卦は、上卦(外卦)「巽 」下卦(内卦)「坎 」で構成されます。
互卦は「山雷頤 (52)」、錯卦は「雷火豊 (27)」、綜卦は「水沢節 (42)」、六十干支は「戊申」となります。
初爻変は「61: 風沢中孚(34)」、二爻変は「20: 風地観(40)」、三爻変は「57: 巽為風(37)」、四爻変は「06: 天水訟(06)」、五爻変は「04: 山水蒙(54)」、上爻変は「29: 坎為水(46)」となります。
▼59:風水渙の図象
解説 | 風水渙 之卦 |
60干支 | 45 : 戊申 43 |
上爻変 | 29: 坎為水(46) |
五爻変 | 04: 山水蒙(54) |
四爻変 | 06: 天水訟(06) |
三爻変 | 57: 巽為風(37) |
二爻変 | 20: 風地観(40) |
初爻変 | 61: 風沢中孚(34) |
▼風水渙 卦辞
■風水渙(ふうすいかん):
「渙、亨。王假有廟。利渉大川。利貞。」
かんは、とおる。おうゆうびょうにいたる。たいせんをわたるによろし。ただしきによろし。
▼風水渙 初爻 爻辞
■風水渙 初爻
「初六、用拯。馬壮、吉。」
もってすくう。うまさかんなれば、きちなり。
▼風水渙 二爻 爻辞
■風水渙 二爻
「九二、渙奔其机。悔亡。」
かんのときそのきにはしる。くいほろぶ。
▼風水渙 三爻 爻辞
■風水渙 三爻
「六三、渙其躬。无悔。」
そのみをちらす。くいなし。
▼風水渙 四爻 爻辞
■風水渙 四爻
「六四、渙其群。元吉。渙有丘。匪夷所思。」
そのぐんをちらす。げんきちなり。ちるときはあつまることあり。つねのおもうところにあらず。
▼風水渙 五爻 爻辞
■風水渙 五爻
「九五、渙汗其大号。渙王居无咎。」
かんのときそのたいごうをあせにす。かんのときおうとしているも、とがなし。
▼風水渙 上爻 爻辞
■風水渙 上爻
「上九、渙其血、去逖出。无咎。」
そのちをちらし、さりてとおくいづ。とがなし。
■59.風水渙
■60.水沢節(42)
六十四卦「水沢節」の基本的な意味と背景の解説になります。 節卦は、上卦(外卦)「坎 」下卦(内卦)「兌 」で構成されます。
互卦は「山雷頤 (52)」、錯卦は「火山旅 (23)」、綜卦は「風水渙 (38)」、六十干支は「己卯」となります。
初爻変は「29: 坎為水(46)」、二爻変は「03: 水雷屯(44)」、三爻変は「05: 水天需(41)」、四爻変は「58: 兌為沢(10)」、五爻変は「19: 地沢臨(58)」、上爻変は「61: 風沢中孚(34)」となります。
▼60:水沢節の図象
解説 | 水沢節 之卦 |
60干支 | 16 : 己卯 18 |
上爻変 | 61: 風沢中孚(34) |
五爻変 | 19: 地沢臨(58) |
四爻変 | 58: 兌為沢(10) |
三爻変 | 05: 水天需(41) |
二爻変 | 03: 水雷屯(44) |
初爻変 | 29: 坎為水(46) |
▼水沢節 卦辞
■水沢節(すいたくせつ):
「節、亨。苦節不可貞。」
せつは、とおる。くせつはただしくすべからず。
▼水沢節 初爻 爻辞
■水沢節 初爻
「初九、不出戸庭。无咎。」
こていをいでず。とがなし。
▼水沢節 二爻 爻辞
■水沢節 二爻
「九二、不出門庭。凶。」
もんていをいでず。きょうなり。
▼水沢節 三爻 爻辞
■水沢節 三爻
「六三、不節若、則嗟若。无咎。」
せつじゃくならざれば、すなわちさじゃくたり。とがなし。
▼水沢節 四爻 爻辞
■水沢節 四爻
「六四、安節。亨。」
せつにやすんず。とおる。
▼水沢節 五爻 爻辞
■水沢節 五爻
「九五、甘節。吉。往有尚。」
せつにあまんず。きちなり。ゆきてたっとばるることあり。
▼水沢節 上爻 爻辞
■水沢節 上爻
「上六、苦節貞凶。悔亡。」
くせつはただしけれどもきょうなり。くいほろぶ。
■60.水沢節
■61.風沢中孚(34)
六十四卦「風沢中孚」の基本的な意味と背景の解説になります。 中孚卦は、上卦(外卦)「巽 」下卦(内卦)「兌 」で構成されます。
互卦は「山雷頤 (52)」、錯卦は「雷山小過 (31)」、綜卦は「--」、六十干支は「辛卯」となります。
初爻変は「59: 風水渙(38)」、二爻変は「42: 風雷益(36)」、三爻変は「09: 風天小畜(33)」、四爻変は「10: 天沢履(02)」、五爻変は「41: 山沢損(50)」、上爻変は「60: 水沢節(42)」となります。
▼61:風沢中孚の図象
解説 | 風沢中孚 之卦 |
60干支 | 28 : 辛卯 19 |
上爻変 | 60: 水沢節(42) |
五爻変 | 41: 山沢損(50) |
四爻変 | 10: 天沢履(02) |
三爻変 | 09: 風天小畜(33) |
二爻変 | 42: 風雷益(36) |
初爻変 | 59: 風水渙(38) |
▼風沢中孚 卦辞
■風沢中孚(ふうたくちゅうふ):
「中孚、豚魚吉。利渉大川。利貞。」
ちゅうふは、とんぎょにしてきちなり。たいせんをわたるによろし。ただしきによろし。
▼風沢中孚 初爻 爻辞
■風沢中孚 初爻
「初九、虞吉。有它不燕。」
やすんずればきちなり。たあればやすからず。
▼風沢中孚 二爻 爻辞
■風沢中孚 二爻
「九二、鳴鶴在陰、其子和之。我有好爵。我與爾靡之。」
めいかくいんにあり、そのここれにわす。われにこうしゃくあり。われ、なんじとこれによわん。
▼風沢中孚 三爻 爻辞
■風沢中孚 三爻
「六三、得敵。或鼓或罷、或泣或歌。」
てきをえたり。あるいはつつみし、あるいはやめ、あるいはなき、あるいはうたう。
▼風沢中孚 四爻 爻辞
■風沢中孚 四爻
「六四、月幾望。馬匹亡。无咎。」
つき、ぼうにちかし。ばひつうしなう。とがなし。
▼風沢中孚 五爻 爻辞
■風沢中孚 五爻
「九五、有孚攀如。无咎。」
まことありてれんじょたり。とがなし。
▼風沢中孚 上爻 爻辞
■風沢中孚 上爻
「上九、翰音登于天。貞凶。」
かんおんてんにのぼる。ただしけれどもきょうなり。
■61.風沢中孚
■62.雷山小過(31)
六十四卦「雷山小過」の基本的な意味と背景の解説になります。 小過卦は、上卦(外卦)「震 」下卦(内卦)「艮 」で構成されます。
互卦は「沢風大過 (13)」、錯卦は「風沢中孚 (34)」、綜卦は「--」、六十干支は「辛酉」となります。
初爻変は「55: 雷火豊(27)」、二爻変は「32: 雷風恒(29)」、三爻変は「16: 雷地豫(32)」、四爻変は「15: 地山謙(63)」、五爻変は「31: 沢山咸(15)」、上爻変は「56: 火山旅(23)」となります。
▼62:雷山小過の図象
解説 | 雷山小過 之卦 |
60干支 | 58 : 辛酉 49 |
上爻変 | 56: 火山旅(23) |
五爻変 | 31: 沢山咸(15) |
四爻変 | 15: 地山謙(63) |
三爻変 | 16: 雷地豫(32) |
二爻変 | 32: 雷風恒(29) |
初爻変 | 55: 雷火豊(27) |
▼雷山小過 卦辞
■雷山小過(らいざんしょうか):
「小過、亨。利貞。可小事、不可大事。飛鳥遺之音。不宜上、宜下。大吉。」
しょうかは、とおる。ただしきによろし。しょうじにはかなり、だいじにかならず。ひちょうこれがいんをのこす。のぼるによろしからず、くだるによろし。おおいにきちなり。
▼雷山小過 初爻 爻辞
■雷山小過 初爻
「初六、飛鳥以凶。」
ひちょうもってきょうなり。
▼雷山小過 二爻 爻辞
■雷山小過 二爻
「六二、過其祖、遇其妣。不及其君、遇其臣。无咎。」
そのそをすぎて、そのひにあう。そのきみにおよばずして、そのしんにあう。とがなし。
▼雷山小過 三爻 爻辞
■雷山小過 三爻
「九三、弗過防之、従或戕之。凶。」
すぎてこれをふせがざれば、したがいてあるいはこれをそこなう。きょうなり。
▼雷山小過 四爻 爻辞
■雷山小過 四爻
「九四、无咎。弗過遇之。往厲。必戒。勿用永貞。」
とがなし。すぎずしてこれにあう。ゆけばあやふし。かならずいましむべし。えいていをもちうことなかれ。
▼雷山小過 五爻 爻辞
■雷山小過 五爻
「六五、密雲不雨。自我西郊。公戈取彼在穴。」
みつうんあれどあめふらず。わがせいこうよりす。こう、いぐるみしてかのあなにあるをとる。
▼雷山小過 上爻 爻辞
■雷山小過 上爻
「上六、弗遇過之。飛鳥離之。凶。之謂災眚。」
あわずしてこれをすぐ。とぶとりこれにかかる。きょうなり。これをさいなんという。
■62.雷山小過
■63.水火既済(43)
六十四卦「水火既済」の基本的な意味と背景の解説になります。 既済卦は、上卦(外卦)「坎 」下卦(内卦)「離 」で構成されます。
互卦は「火水未済 (22)」、錯卦は「火水未済 (22)」、綜卦は「火水未済 (22)」、六十干支は「甲寅」となります。
初爻変は「39: 水山蹇(47)」、二爻変は「05: 水天需(41)」、三爻変は「03: 水雷屯(44)」、四爻変は「49: 沢火革(11)」、五爻変は「36: 地火明夷(59)」、上爻変は「37: 風火家人(35)」となります。
▼63:水火既済の図象
解説 | 水火既済 互卦 錯卦 綜卦 |
卦名 | 水火既済 (既済) |
読み | すいかきせい |
上卦 | 坎水 坎水 |
下卦 | 離火 離火 |
互卦 | 64 : 火水未済 (22) |
錯卦 | 64 : 火水未済 (22) |
綜卦 | 64 : 火水未済 (22) |
解説 | 水火既済 之卦 |
60干支 | 51 : 甲寅 11 |
上爻変 | 37: 風火家人(35) |
五爻変 | 36: 地火明夷(59) |
四爻変 | 49: 沢火革(11) |
三爻変 | 03: 水雷屯(44) |
二爻変 | 05: 水天需(41) |
初爻変 | 39: 水山蹇(47) |
▼水火既済 卦辞
■水火既済(すいかきせい):
「既済、亨小。利貞。初吉終乱。」
きせいは、とおることしょうなり。ただしきによろし。はじめはきちにして、おわりはみだる。
▼水火既済 初爻 爻辞
■水火既済 初爻
「初九、曳其輪、濡其尾。无咎。」
そのりんをひき、そのおをうるおす。とがなし。
▼水火既済 二爻 爻辞
■水火既済 二爻
「六二、婦喪其茀。勿逐。七日得。」
ふそのふつをうしなう。おうことなかれ。ひちじつにしてえん。
▼水火既済 三爻 爻辞
■水火既済 三爻
「九三、高宗伐鬼方。三年克之。小人勿用。」
こうそう、きほうをうつ。さんねんにしてこれにかつ。しょうじんはもちうるなかれ。
▼水火既済 四爻 爻辞
■水火既済 四爻
「六四、繻有衣袽。終日戒。」
ぬるるときいじょあり。しゅうじついましむ。
▼水火既済 五爻 爻辞
■水火既済 五爻
「九五、東隣殺牛、不如西隣之禴祭、実受其福。」
とうりんのうしをころすは、せいりんのやくさいにして、じつにそのふくをうくるにしかず。
▼水火既済 上爻 爻辞
■水火既済 上爻
「上六、濡其首。厲。」
そのくびをぬらす。あやうし。
■63.水火既済
■64.火水未済(22)
六十四卦「火水未済」の基本的な意味と背景の解説になります。 未済卦は、上卦(外卦)「離 」下卦(内卦)「坎 」で構成されます。
互卦は「水火既済 (43)」、錯卦は「水火既済 (43)」、綜卦は「水火既済 (43)」、六十干支は「甲申」となります。
初爻変は「38: 火沢睽(18)」、二爻変は「35: 火地晋(24)」、三爻変は「50: 火風鼎(21)」、四爻変は「04: 山水蒙(54)」、五爻変は「06: 天水訟(06)」、上爻変は「40: 雷水解(30)」となります。
▼64:火水未済の図象
解説 | 火水未済 互卦 錯卦 綜卦 |
卦名 | 火水未済 (未済) |
読み | かすいびせい |
上卦 | 離火 離火 |
下卦 | 坎水 坎水 |
互卦 | 63 : 水火既済 (43) |
錯卦 | 63 : 水火既済 (43) |
綜卦 | 63 : 水火既済 (43) |
解説 | 火水未済 之卦 |
60干支 | 21 : 甲申 41 |
上爻変 | 40: 雷水解(30) |
五爻変 | 06: 天水訟(06) |
四爻変 | 04: 山水蒙(54) |
三爻変 | 50: 火風鼎(21) |
二爻変 | 35: 火地晋(24) |
初爻変 | 38: 火沢睽(18) |
▼火水未済 卦辞
■火水未済(かすいびせい):
「未済。亨。小狐汔済。濡其尾。无攸利。」
びせいは、とおる。しょうこほとんどわたらんとして、そのおをぬらす。よろしきところなし。
▼火水未済 初爻 爻辞
■火水未済 初爻
「初六、濡其尾。吝。」
そのおをぬらす。りんなり。
▼火水未済 二爻 爻辞
■火水未済 二爻
「九二、曳其輪。貞吉。」
そのわをひく。ただしくしてきちなり。。
▼火水未済 三爻 爻辞
■火水未済 三爻
「六三、未済。征凶。利渉大川。」
いまだならず。ゆけばきょうなり。たいせんをわたるによろし。
▼火水未済 四爻 爻辞
■火水未済 四爻
「九四、貞吉悔亡。震用伐鬼方。三年有賞于大国。」
ただしければきちにしてくいほろぶ。うごきてもってきほうをうつ。さんねんにしてたいこくにしょうせらるることあり。
▼火水未済 五爻 爻辞
■火水未済 五爻
「六五、貞吉无悔。君子之光。有孚吉。」
ただしければきちにしてくいなし。くんしのひかりあり。まことありてきちなり。
▼火水未済 上爻 爻辞
■火水未済 上爻
「上九、有孚于飲酒。无咎。濡其首、有孚失是。」
いんしゅにまことあり。とがなし。そのくびをぬらせば、まことあれどもぜをうしなう。
■64.火水未済